かつて人類は木や石を使って原始的な机を作り、知識を共有し合う場を創り出した。
古代、書紀や作業を行うために存在した。
中世、修道院・学校での学習机、王室や貴族の間でより豪華な机が存在した。
近世、机が広く普及し、家庭やオフィスで広く存在した。
産業革命、技術の進歩により様々なスタイルや機能を持つ机が存在した。
現代、多種多様な進化を遂げ、生活空間の一役を担う為に存在する。
人類はいつでも机に向かってきた。
書く為、作業の為、創造の為、団欒の為。
そして私も今、机に向かっている。
諸悪の根源カウンターデスクと決別すべく、想像に思いを馳せる。
課題の再確認
前回、自身のデスク環境の紹介も兼ねて不満に感じている点を熱く語った。
そこでカウンターデスクこそ諸悪の根源であると言い切った。
今一度その所以を確認したいと思う。
その1:作業に適した高さが考慮されていない
その2:壁付けの仕様の為、クランプ式のモニターアームなどが取付できない
その3:カウンターデスク上に物を置くとただでさえ少ないスペースが更に圧迫される
その4:カウンターデスク下にデスクトップPCを置くのにもケースサイズの考慮が必要
その5:ケースサイズを考慮するとスペックダウンせざるを得ない
その6:そもそもがカウンターデスク下に収納すると埃や吸排気の熱も気になる
その7:気分転換の模様替えもできない
その8:座椅子の為、長時間作業には腰にも尻にもクリティカルダメージ
その9:将来性を考えずに「何と無くおしゃれじゃね」で付けてしまったこと
その9だけで全てを物語っている。
もはやカウンターデスクよりも自分の浅はかな考えが諸悪の根源だったのでは?
決してカウンターデスク批判のお話では無い。
きっと上手く部屋の構成が考えられる人であれば、これ以上無い一体感をもたらすことができるのだから。
だから、自分の様に条件反射で進んでいく人間にとっては手を出してはいけない代物なんだろう。
そうは言っても既に備え付けてしまったのである。
ここから何とかする方法を考えるしか道は無い。
仮想空間の構築
何とかする方法を模索する為に、3DモデリングツールのBlenderを使って自分の部屋を再現した。
これが今の部屋である。相変わらず清々しい程に洒落っ気のない殺風景。
色々と散らかって申し訳ない。
これが再現したモデリングの部屋。
い、良い・・・。それなりに再現できた・・・。
以前に少しだけ触ったことのあったBlender。
しばらく触っていない期間が空いてしまい「上手く使えるかな・・・」とビビりちらかしていたが、
なんとなくそれっぽい形にはできた。
Blenderの使い方も非常に簡単で、仮にわからなかったとしてもネットで検索すれば情報もわんさか出てくる。
何かしらの家具の検討だったり、お部屋のコーディネートには便利なツールになりそう。
これが考え尽くされることなく設置された例のカウンターデスク。
床から天面までの高さが約40cmほど。恐らくだが座面に対して高めと思われる。
今こうしてキーボードを打っている腕もデスクに対して若干上向きの角度がついており、
カウンターデスクのエッジが腕の肉を抉ってきやがる。
また、長時間作業をしていると腕、肩と首、そしてお尻が大爆発して死んでしまう。
このデスクはもしかしたら座る全てものに殺意を向けて待っているのかもしれない。
机と椅子の最適な高さとは一体
ネットの検索で自分の身体の最適な高さを算出する計算式を見つけた。
・適切な座面高さ:身長×1/4 (cm)
オフィスのギモン 様より引用
・最適な差尺:身長×1/6 (cm)
・適切な机の高さ:適切な座面+最適な差尺
自分の身長で計算してみると・・・
適切な座面高さ:45.75cm
適切な差尺:30.5cm
適切な机の高さ:45.75cm+30.5cm = 76.25cm
これが最適な高さらしい。
あくまで机と椅子の最適な高さの為、今のカウンターデスク環境とは若干の違いはあるだろうが、
これで見てみると・・・
座面高さ(座椅子の厚み):8cm
机の高さ:40cm
差尺:32cm
思った以上に良いとこ来てない?想定と違うんだが?
この算出された1.5cmの差が大きく出るのか、そうでもないのか・・・。
答えは実際に体験してみるしかない。
理想のデスクの高さ
理想のデスクの高さについて。
正直に言うと、今回のデスクについてはあまり高さにこだわりがない。
ただ単純にカウンターデスクを卒業し、デスクとチェアの組み合わせさえできれば十分。
この記事を投稿する前々からデスクについては色々と調べている中で、
電動昇降デスクなるものを知る。
何でもスイッチ一つでデスクの高さを上げ下げできて、
座った状態と立った状態どちらでもデスクで作業できるんだとか・・・。
立って作業する自分が全く想像できない。
恐らく立って作業する事はほぼ無いと思うが、
高さの微調整で自分のぴったりの高さに出来ると言う点はかなり魅力的に感じる。
と言う訳で一旦電動昇降デスクで検討しておくことにする。
理想のデスクの広さ
次に理想のデスクの広さを考える。
基本的に広ければ広いほど良いはずという脳筋仕様の頭脳なので、この部屋で目一杯取れる広さで構築する。
デスクの横幅は160cm。脚は今の所気になっているFlexispotを参考に作成。
カウンターデスクすぅごぃ邪魔ぁ・・・
とにかくこのカウンターがあるだけでかなりの制限を喰らってしまう。
切り落としてしまおうかと20分くらい考え込んだ末、諦めた。
切り落とした時に綺麗に仕上げる自信が無い。
仕方ないので、このカウンターデスクは棚として使う方向で検討する。
こうしてカウンターを利用することで、
その3:カウンターデスク上に物を置くとただでさえ少ないスペースが更に圧迫される その4:カウンターデスク下にデスクトップPCを置くのにもケースサイズの考慮が必要 その5:ケースサイズを考慮するとスペックダウンせざるを得ない その6:そもそもがカウンターデスク下に収納すると埃や吸排気の熱も気になる
この辺の課題の解決には繋がりそうである。
理想のデスクの奥行には課題が潜んでいた
モデリングをしてみて新たな課題が見つかった。
デスクの幅は大きい方が良いのはもちろんだが、個人的に奥行きの方が大事だと思っている。
そして可能であれば80cmくらいが理想と思って部屋に設置してみたが・・・
椅子が置けない極狭部屋が完成した。
もはや部屋と呼べる空間では無く、デスク様がただ鎮座する人間が入れない部屋になってしまった。
どうしてこの部屋はこんなにも狭いのだろう。悲しいがこれが現実である。
という訳で泣く泣く可能な範囲の奥行きとする。
奥行60cm。今のカウンターデスクが奥行57cmなのでほんの少しだけ大きくなった程度。
なんとも寂しい結果に・・・。
椅子を設置する空間はデスクの端から壁までで63cm程度になった。
ネット調べでは椅子の引きと座る動作で70cm〜90cmのスペースはいるんだとか。
無理だよ・・・。そんなスペースもう僕には無いよ・・・。
幸いにも座った時のスペースは50cm程確保すれば良いらしいので、
このまま進めさせていただきたく存じ上げます。
座る・立つの動作の時は椅子を90°回すとかで対応いたします。
座る・立つの動作の時にストレス祭りが目に見えているが、
ここは何とか堪える腹積りだけしておくことにする。
まとめ
何と無くではあるが、一通りの方向性は固まった。
・カウンターデスクもそこまで悪いやつじゃなかったかもしれない ・デスクの大きさは160cm×60cmとする ・脚についてはこれから色々と検討予定だが、高さの調整が容易なFlexispotが最有力候補 ・Blenderはモデリングだけでは無く、シミュレーションにとってもおすすめ!
ここまでBlenderを活用して部屋のデスク構成を考えてみた。
頭の中だけにあった構成をモデリングし、確認することでより自分のイメージに相違が無いかを確認。
他にも自分の見落としが無いかについても気付くことができた。
簡単に色味も変えることができる為、部屋のカラーコーディネートに活用できそう。
Blenderはお部屋構築のシミュレーションには最適なツールだから是非ともおすすめしたい。
最後は現物を置いてみての答え合わせになるんだけどね!
それでは今日はこの辺で。